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飛燕
 飛ばない模型ヒコーキ物語
田中祥一
1.飛行機ファンが熱中したソリッドモデル
第2次世界大戦後、米空軍の将校たちの間では自分の愛機をソリッドモデルにするのがブームとなり、当時は日本人の手先の器用さもあってソリッドモデルメーカーが多く誕生した。

1950年6月に朝鮮動乱が勃発すると、立川や横田空軍基地前、各国連軍空軍基地前、そして銀座にはソリッドモデルの専門店が出現するまでになり、1ドル360円の時代にはまだ懐に余裕のない日本人にとっては高嶺の花であった。

その頃、外国の航空映画が続々と公開された。「超音ジェット機」「トコリの橋」「第8ジェット戦闘機隊」「戦略空軍命令」「大空の旋歌」「荒鷲の翼」などが次々と公開され、航空映画ファンが殺到した​時代だが、その主人公が出るシーンのバックには必ず脇役として、ソリッドモデルがいくつも並び壁には飛行機の写真というワクワクする場面が登場。







憧れてソリッドモデルを自作するファンが出現した。皆、一生懸命に自作したものだった。
ソリッドモデルの同好会が全国で発足し、全盛期を迎えたのもこの時期であった。


2.模型飛行機製作技術の変遷
現在デスクトップモデルと呼ばれる模型もこうして長い年月を経てきたが、今日に至る迄、卓上や本箱の上に飾られる模型飛行機をその素材から私なりに大別してみる。

木をベースに削り塗装をして仕上げるソリッドモデルを第一世代とすれば、戦後の射出成型によるプラスチックモデルやヒートプレス、キャスティングが第2世代。ラジコンの機体にも使用されているFRP素材による成型方法が第3世代で木の無垢素材をくり抜く作業が省け、内部工作に専念できる利点がある。
第4世代の技術はアルミ板またはアルミ箔を貼る模型製作方法で、機体の金属部の地肌をそのまま再現する方法である。このモデルはモデラーの独自の技術となりその作品性は異なり、高額品となる。

このように「飛ばない模型飛行機」の世界も結構奥深いものがあり、可働したり、音響・照明効果を楽しんだりと際限なく未踏の世界に入り込んでゆく。

出展:desk top model fan「飛ばない模型ヒコーキ物語」抜粋
戦略空軍司令
荒鷲の翼
第8ジェット
超音速ジェット
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